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November 05, 2004

旅日記●中国四川省・九寨溝&黄龍1

目次

まずは訪問した場所のご紹介

shongmaohai.jpg九寨溝・日則溝の「熊猫海」(つまりパンダの湖)

2004年10月23日から30日まで九寨溝(きゅうさいこう)、黄龍という世界自然遺産を中心に、中国四川省を旅行してきました。どちらも少数民族、蔵(チベット)族、チャン族などが住む山奥(アバチベット族チャン族自治州)にあります。その印象をひとことで言うと、この世のものとは思えないほど美しい!九寨溝は、コバルトブルーやエメラルドブルーに輝く湖面に、紅葉した山々の姿や雲が反射し、言葉には尽くせない、まさに神話のような世界が広がっていました。黄龍も、白い壁と真っ青な水をたたえる無数の小さな池が、見事な景観をつくりだしていました。
ほかにも「三国志」で有名な蜀(しょく)の都・成都、中国最大のパンダの保護センターがある臥龍、2200年前に作られた水利施設・都江堰(とこうえん)などなど観光三昧、さらに毎食供される麻辣(マーラー・spicy & hotってこと)な四川料理も満喫してきました。
中国初体験でいきなり四川省でしたが(ゆえに北京や上海は知らないのですが)、その発展ぶりに驚かされ、中国人のパワーにはあらためて圧倒され(閉口する場面も多々あり)、トイレにはやっぱり苦労し、10年分くらいの紅葉も雪景色も見て、かなり充実した旅でした。日本人にほとんど会わなかった旅行というのもめずらしかったかも。
そんなわけで以下、旅日記です。ちょっと役立つ現地の情報もあるのでぜひ読んでね。
中国地図
四川省地図

●九寨溝(きゅうさいこう・チョウツァイコウ)
cinghai.jpg日則溝の「鏡海」 説明、いらないですね。

1992年に世界遺産登録された四川省随一の観光名所。映画「英雄~HERO」の撮影が行われたことでも知られている秘境で、標高3000m以上の原始林の奥に大小108もの湖が点在し、「神話の世界」「仙境」とも言われています。自然関係の名所としては中国一と言う人もいますし、以前見たTV番組では世界自然遺産の1位に選ばれていました(ちなみに文化遺産の1位はカンボジアのアンコールワットでした)。
以前は成都からバスで12時間かけて行くしか方法がなかったのですが、いまは近くに(と言っても車で2時間くらいのところ)空港ができて便利になりました。そのおかげとおそらく映画の効果もあってかすごいブームのようで、国内の観光客が大挙して押し寄せており、写真を撮るのもちょっと大変な場所もありました。
全体はアルファベットのY字の形をしていて、三つの渓谷(溝)、樹正溝、日則溝、則査窪溝から成り立っています。この渓谷の中を溝内といい、入溝するにはパスポートを提示して手続きを済ませ、入場券を買うことになります。見どころは各溝に点在する翠海(湖)、畳瀑(滝)、彩林(木々)、雪峰(山並み)そして蔵情(チベット族の人々)。これを五絶(五大要素)というそうです。特に湖の水の透明度には驚嘆させられますが、これは岩に含まれた鉱物と海草の影響とか。その透明度は生物が住めないほどで、唯一「裸鯉魚」というウロコのない魚だけが一部の湖に生息しています。ちなみに九寨溝の「寨」は村のこと。溝内にはチベット族の9つの村が点在していることから、この名がついています。
日本からのアクセスは、やはりツアーに参加するのが一番手っ取り早いでしょう。それも溝内を貸切バスでまわれるツアーがよいと思います。溝内では乗り合いバスが各スポットを定期的にまわっており、それに乗って観光することも可能ですが、長蛇の列に並ばなければならないので時間がかかります。効率的にまわりたいならお金が少し高くても、バスをチャーターするのがベスト。と言ってもここは中国。バスがチャーターできるかどうかは行ってみないと・・・?
詳しくは日記のページへ⇒旅日記●中国四川省・九寨溝&黄龍4
九寨溝地図1
九寨溝地図2

●黄龍(こうりゅう・ホァンロン)
huanglong.jpg迎賓彩池

岷江山脈の主峰、雪宝頂をのぞむ玉翠峰のほとりにある、深く亀裂してできた渓谷。1992年に世界遺産に登録されています。地表に露出した石灰岩層にできたエメラルドグリーンの池が、傾斜した地形のまま段々畑のようになっていて、幻想的な景観が広がります。周囲は4000m級の山々が連なり、一面の雪景色も景観の美しさを際立たせています。
地名の由来となっているのは明代に創建された道教のお寺「黄龍寺」、最も奥には「黄龍後寺」が残っています。光沢のある谷底の岩が起伏しながら峡谷を曲がりくねっている様子が、まるで黄色い龍が岩を駆け抜けるように見えたことから、黄龍と呼ばれるようになったそうです。
黄龍後寺の背後には、樹海に取り囲まれた五彩池があります。水面の美しさは神秘的なほどで、池の深さや光の加減で緑黄色の濃淡が微妙に変化しています。
日本から行く場合は、九寨溝と一緒になっているツアーがほとんどだと思いますので、それに参加するといいでしょう。九寨溝で高度に慣れてから、さらに高い場所にある黄龍に行かれるといいと思います。
現地での観光は、海抜約3070mの入り口から、約3520mの終点、黄龍後寺の背後の展望台(龍の頭)までは片道約3.5キロ、標高差450mの遊歩道をハイキングするか、地元の人が運ぶ籠に乗っていきます。ハイキングの場合、のぼりは2.5時間から3時間、くだりは1.5時間くらいかけるのが標準のようです。ちなみに私たちはのぼり3時間、くだり1時間くらいだったと思います。空気がめちゃめちゃ薄いので、ハイキングはかなり過酷ですが、とにかくゆっくりと時間をかけて登るのがコツです。それと深呼吸を繰り返すこと。もちろん酸素ボンベも持っていったほうがよいでしょう。無理をすると途中でリタイアすることになります(そういう方もたくさんいるようです)。個人的には、がんばってハイキングするよりも、ちょっと高くつきますが(800元・1元=14円)、籠に乗って、ゆっくり観光するのがいいのではないかと思います。遊歩道は舗装してあるところがほとんどですが、一部雨や雪が降るとぬかるんでしまうところがあり、足元を気にしていると、結局あまり風景が見られないからです。籠の乗っていくコースよりも、遊歩道のほうが眺めがいいと聞いて、歩くほうを選んだのですが、結局同じ道だったようで(とほほ)・・・。
詳しくは日記のページへ⇒旅日記●中国四川省・九寨溝&黄龍6
黄龍地図1
黄龍地図2

●都江堰(とこうえん・トゥチャンエン)
tutiaoen2.jpg巨大です

今から2200年前、李冰、李二郎親子によって作られた水利施設。万里の長城とほぼ同じ時代のものですが、こちらはいまでも使われています。このダムのおかげで岷江(みんこう・ミンチャン)の洪水を防ぎ、結果として成都平野の農業の発展に大きく貢献しました。そのため、この親子はいまでも神様のように崇拝されています。
ダム作りの原則は「深淘灘低作堰」。深く掘って堤防は低く、ダムは作って終わりではなく、いつでもダムの底の土砂などを取り除かなければならない、といった意味だそうです。
紀元前にこんなものを作ってしまった博識というか先見性には、素直に驚嘆。2000年に世界文化遺産に指定されています。

●臥龍(がりゅう・ワオロン)
panda.jpg大熊猫はやはりかわいい!

四川省は大熊猫(ターションマオ=パンダ)のふるさとでもあります。臥龍パンダ自然保護区には大小さまざまなパンダが暮らしています。放し飼い風のものあり、動物園風に囲みに中に入れられているものあり。ここにいくらかのお金を寄付すると、パンダの名付け親としての権利が得られるそうで、日本の名付け親がつけた日本語の名前が付いているパンダもたくさんいました。
パンダと一緒に写真を撮るのにはお金がかかります。いろいろな設定があるようですが、私たちは「幼仔」(1歳)をダッコして撮るというコースで、200元(1元=約14円)でした。愛らしくてかわいいパンダですが、やはり(当然のことながら)猛獣なので、係の人が機嫌を取っているうちに、短時間であわただしく撮影しなければならず忙しいのなんの。
しかしかなりの山奥にあるので、九寨溝や黄龍の帰り道ででもないかぎり、わざわざ行くことはないでしょう。というのは成都にもパンダ繁育研究基地があってそこでも十分ということですので。

●成都(せいと・チャントゥ)
bukoushi.jpg「三国志」の英雄を祀った武候祀

三国時代に蜀の都があったことでもよく知られている四川省の省都。実は「三国志」の大ファンである私にとっては、一度行ってみたかった場所です。中国のほぼ中央に位置していて、北には西安、東には重慶、南には雲南省、西にはチベットがあり、観光の拠点になっています。市内にも市外にも多くの観光名所があるようですが、私が今回訪れたのは、「三国志」の劉備と諸葛孔明が祀られている武候祀、唐代の詩聖・杜甫を記念するために建てられた杜甫草堂、智恵の菩薩・文殊を祀った文殊院の三箇所です。(詳しくは日記のページへ)
中心部には毛沢東の巨大な像があるロータリーがあり、そこから放射状に大通りが延び、東西南北にいくつもの川が流れています。
いくら省都とは行っても四川省の山の中、都会をイメージしていなかったのですが、大きなデパートや銀行、外資のホテルが立ち並ぶ立派な都会でした。とは言え開発途上である!といった感じがあちらこちらに見受けられ、メインストリートでは大々的な建設工事が行われ、きれいな公園にはヨーロッパ風カフェ(でもみんなジャスミン茶や緑茶を飲んでいる)があるかと思えば、大通りから一本入った路地裏はどっぷりローカル、瓦屋根の平屋が立ち並び自転車で行商する人の姿も見られます。もちろん昔ながらの市場では、生前と死後の鶏が同じ視野の中で一度に見られ、豚の顔が吊るされ、様々な野菜がびっしりと並べられています。北京も上海も、その他メジャーな中国の都市はどこも行ったことのない私ですが、たぶん中国中のどこの都市でもこのような新旧の見事なコントラストが見られるのではないでしょうか。

●四川省(しせん・スーツァン)
mabotofu.jpg
四川と言えばやっぱりコレ

面積は48万平方キロメートル(日本の1.3倍)、人口は8330万人。古来より「天府の国」、つまり天国と呼ばれています。食物が豊富で地震や洪水や台風などの自然災害が非常に少なく、気候も温暖で歴史的にもほとんど戦争に巻き込まれることがなく、激動の中国史のなかで平和を享受してきました。中国でも最も住みやすい地域と言われ、そのため中国全土から安住の地を求めて人々が集まってきています。1997年には重慶市が国の直轄都市となり、四川省から離れましたが、重慶市を含めるとさらに8万平方キロメートルの面積と3200万人の人口があったことになります。(中国の「市」はもう、ひとつの国並の規模ですね。)
四川省は李白、杜甫など日本でも著名な詩人の生地で、鄧小平や朱徳などの歴史的人物も生んでいます。今回私が訪れた観光地以外にも、峨眉山、楽山、四姑娘山など自然の見所が多く、黄河文明や長江文明とならぶ三星堆文明が栄えた場所でもあります。
四川料理は、北京、上海、広東とならぶ中国の四大料理のひとつで、麻婆豆腐、坦坦麺、火鍋などが代表的。とにかく唐辛子と山椒を使った麻辣(マーラー)な料理が多く、街中はどこも強烈な山椒の香りで満ち満ちておりました。

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Comments

初めまして、私は中国大好き人間で、よく撮影に行きます。今回は九寨溝で、いろいろ情報を調べていて、ここへ来ました。地図や食事のこと大変参考になりました。ありがとう、感謝の気持ちで、書き込みしました。

Posted by: 伊藤 | September 13, 2005 at 11:22 AM

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