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December 02, 2004

旅日記●中国四川省・九寨溝&黄龍4

目次

第三天 10月25日(月) 魚が空を泳ぎ、鳥が水中を飛ぶ「神話の世界」
九寨溝:晴れのちくもり時々雨5度~15度

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鏡海はその名の通りの景観
九寨溝地図

朝9時ホテルを出発。今日からいよいよ九寨溝(きゅうさいこう・チョウツァイコウ)観光です。九寨溝は全体がアルファベットのY字の形をしていて、三つの渓谷(溝)、樹正溝、日則溝、則査窪溝から成り立っています。この渓谷の中を溝内といいますが、中に入る(入溝する)にはパスポートを提示して手続きを済ませ、入場券を買います。通常はそれと同時に溝内を走るバスに乗り降りし放題の「1日パス」を購入して観光することになりますが、その場合、バスの待ち時間が長かったり、やっと来たバスがいっぱいで乗れないといったこともあり、時間を効率的に使えません。今回のツアーでは専用バスをチャーターしたので、このへんの問題が解消されて実に快適でした。と言っても、バスがチャーターできるかどうかは、当日朝ガイドの曽さんが6時から並んでみないとわからないとのことで、チャーターできたとわかったときは一同ほっ。あとから添乗員の神保さんに聞いたところによると、日本からずっとチャーターを依頼していたのだけれど、結局当日まではっきりしなかったとのこと。「中国はいい加減なので、ぎりぎりまでわからないことが多く困るけれど、逆にぎりぎりでも何とかなってしまうからそれがいいところとも言える」と言っていました。うーん、確かにそうだ。
さて、入場券を買っていよいよ溝内へ。チャーターバスには溝内専任のチベット族のガイドさんがついてくれます。時は紅葉シーズン真っ只中。とにかく観光客が多いので通常とは逆からのコースをたどりながら、案内してくれました。溝内に入ると、みんなもうとにかく、きれい、きれいの大合唱。コバルトブルーやエメラルドブルーに輝く湖面に、紅葉した山々。よく晴れて暖かい日で、曽さんも「こんなきれいな九寨溝は初めて」と言うくらいです。
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溝口・ここで手続きして溝内へ

最初に訪れたのは、Y字型の渓谷の分岐点にある諾日朗瀑布。チベット語で「雄大で壮観」という意味を持つこの滝は、幅320メートルにおよび中国一の幅を誇ります。
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諾日朗瀑布・冬には氷柱が幾重にも重なり、水晶のように輝くという

次に少し上に上がって日則溝にある鏡海へ。深く静かな湖面に紅葉した山々の姿や白い雲が反射し、言葉には尽くせない美しさ。その景観は「魚が空を泳ぎ、鳥が水中を飛ぶ」と表現されます。
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鏡海・完璧に静まり返った湖水に山並みが映り込む

次はさらに上の箭竹海。湖畔に生い茂る竹林が映り込み、翠に輝きます。映画「英雄-HERO-」の撮影が行われたのはここ。トニー・レオンとジェット・リーが決闘するシーンで使われました。しかし正直、映画の中のほうが美しかったかも。多分ほかのところが美しすぎるせいか、この湖は九寨溝の中では地味でした。ちなみに箭竹はパンダの大好物、ここの竹を目当てに来るのかしら?
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箭竹海・添乗員の神保さん(右)、ガイドの曽さん(左)と

続いてお隣の熊猫海へ。熊猫とは中国語でパンダのこと。パンダが水を飲みに来ることからこの名前がついています。ここはまたまた真っ青な水面に周りのものすべてが見事に映り込んだ神話のような世界。近年は四頭のパンダが確認されているとか。
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熊猫海・ざっつ九寨溝的風景

今度は下ったお隣の五花海へ。数ある九寨溝の湖沼の中でもっとも美しいと言われています。引き込まれそうになるほど、どこまでも青い湖の底には、折り重なった乳白色の倒木が見え、幻想的な世界です。「水清くして魚棲まず」と言うらしいですが、水がきれいに見えるということは、水質に含まれる鉱物の割合が高く、食べ物もないので、九寨溝の湖沼には魚はほとんど棲んでいません。でも例外が裸鯉魚と呼ばれるウロコのない高原鯉で、ここでは群れになって泳ぎ回る姿がたくさん見られました。
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五花海・名前の通り、彩り豊かな千変万化の美しさ

さてお昼の時間。溝内に入ると、食事ができる場所は一箇所だけ。Y字の交わるところにあり、なんと3000人も収容できるという諾日朗游人服務中心(ビジターセンター)です。食事は四川風の料理のビュッフェスタイル。すでに過去二日間、四川料理に責められた目とお腹には、同じような内容の、しかもダウングレードされたお料理には食指が動きません・・・が、とにかく腹ごなしをし、ショッピングエリアへ。ここにはチベット族の人々が運営する露店風ブースがずらーっと立ち並んでいます。以前は溝内のあちこちにあった露店を一箇所にまとめて、観光客が物売りにつきまとわれないようにしたみたいです。売られているのは民族グッズがほとんどで、織物やヤクの骨で作られた細工品、銀細工など。この旅行中に使うために、パシュミナ&シルク混紡のストールと皮の手袋を買うことにしました。値段は合わせて45元(630円)。うーん安い・・・しかしここは露店、値切るのが決まりごとなので、交渉ののち、40元(560円)で購入。ちなみに帰国後もしっかり使っています。コストパフォーマンス高し。
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ところ狭しと並ぶ露店風ブース

さて、午後の観光は日則溝の中ほどにある珍珠灘から。幅200メートルに及ぶ広い岩盤を清流が覆い尽くし、キラキラとはじけ跳ぶ細かい水しぶきが真珠のように見えます。そのまま歩いて珍珠瀑布へ。流れ落ちる滝の脇を通る遊歩道を歩くと、滝つぼまで降りることができます。
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珍珠灘を横切る遊歩道からの眺め、珍珠とは真珠のこと
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珍珠灘の流れが切り立った崖から一気に落ちる珍珠瀑布、滝つぼはひんやり

このへんからお天気は下り坂、雨がぽつぽつ降り出しました。樹正溝に移動し老虎海へ。名前の由来は諸説あって、隣接する滝の音が虎が吠えているように聞こえることからとも、紅葉した木々を移した水面が虎の模様と似ていることからとも言われています。が、水面は穏やかで名前とは似つかわしくない風景です。

そのまま歩いて樹正瀑布、そしてそこからつながる樹正群海へ。樹正瀑布は滝とは言っても、一気に滝つぼに落ち込むのではなく、険しい山の斜面を急流が駆け下りるかのようです。流れは非常に速く、激しく、轟音が鳴り響きます。そして流れが止まったところに湖ができ、それが交互に繰り返されて大小19の湖と林がハシゴのように連なったのが、樹正群海。激しい流れの中に木が林立しているような風景です。
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樹正群海・九寨溝を代表する景観のひとつ

この樹正群海への道すがら、ガイドの曽さんに「あなたたち親子は何人であるのか?」と詰問されてしまいました。「あなたたちの中国語はうますぎて、普通の日本人が勉強したものとは思えない」と言うのです。旅日記3で書いたように、母はもちろん、私も発音だけはいいので、本当は大して話せないにも関わらず、どこに行っても中国語がめちゃめちゃうまいと思われてしまうのです。内容がともなっていないので、ありがた迷惑なんですが、これ以来、曽さんは私に中国語でしか話してくれなくなりました。私が日本語で質問しても答えは全部中国語。まあ、勉強になってよかったんだけどね・・・。曽さん、すっごい日本語上手なのにさ、自分の母国語を話せる人に対して、あえてがんばって外国語を話す気なんかないよ、ってことなのか。

これで今日の観光は終わり。ホテルに帰って一休みです。空気の薄い中を結構歩いたので、自分が思っていたよりも疲れていたようで、しばらくベッドで横になりました。
夕食は各自ホテル内ビュッフェレストランにて。メニューはもちろんいつもと同じ。ここ九寨溝ではヤクの肉らしきものがよく出されます。山の中なので、魚はコイのような生臭い川魚をのぞいてはほとんど供されません。
腹ごしらえのあと、バスに乗って九寨天堂劇院へ。民族舞踊のショーを見ると聞いて、正直しょぼいものを想像していたのですが、これがびっくり大パノラマ劇場。ホテルと同じ名前がついているので、施設の一部なのでしょう。それにしてもこんな山の中によく作ったよね、と感心。ショーは九寨溝の誕生から発展がテーマになっているミュージカル仕立ての一大ショー。かなりライオンキングのパクリか?と思ったシーンもありましたが、派手な衣装、本格的なセット、大音響、さらには雑技団風軟体芸や、宙吊りなどもあり、最後は観客もステージにあがって大騒ぎのお祭り風。しかしショーの内容よりもみんなが大喜びしたのは、実は紙ふぶき。ステージが始まってすぐに会場中の観客が紙ふぶきを撒き始めるのです。つまり拍手のかわりと言うか、盛り上がっているよ、ということなんでしょうけど、最初は何が起こったの?という感じ。後ろの席の若者が特に激しく紙ふぶきを撒き散らしており、呆然としてわけわかっていない日本人(つまり私たち)に手渡し、「あなたたちもやりなさい」と勧めてくれたので、私たちもやってみることにしました。やってみると気持ちが高揚するし、やっぱり楽しい!が、何にでもコツはあるもの。やりなれていないので、母などは吹雪にならず、紙の塊りのままボトっと落っことしていました(とほほ)。ちなみにこの紙ふぶき、様々な色のついた新聞紙のようなものを5cm角に切ったもので、すべての客席横にある穴(映画館の席にもついている飲み物用ポケットみたいなもの)に入れてありました。最初はみんながどこからゲットしてくるのか不思議だったんですが。一度ありかがわかってしまうと、この日本人たちもノリノリでどんどん撒き散らし、特にいつも無愛想(失礼!)な旭川のお父さんが狂気乱舞(あ、踊ってはいないけど)して撒き散らす姿には、笑いをこらえられなかったです。しかしどうでもいいけど、会場中の紙ふぶき、あとからの掃除が大変だわね。
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すべて大掛かり&派手で感心!

それにしてもチベット族の人たちは、顔つきも体つきも漢民族とはやはり違います。顔は彫りが深く、女性も男性もきれいな人が多い。めっちゃイケメンの男性出演者と写真を撮ったのですが、ここではお見せできずに残念です。
22時頃、ホテル帰着。今日はこれで終了、お休みなさい。

ちょこっと!役立ち情報
■九寨溝(きゅうさいこう・チョウツァイコウ)
全体はアルファベットのY字の形をしていて、三つの渓谷(溝)、樹正溝、日則溝、則査窪溝から成り立っています。この渓谷の中を溝内といい、入溝するにはパスポートを提示して手続きを済ませ、入場券を買うことになります。見どころは各溝に点在する翠海(湖)、畳瀑(滝)、彩林(木々)、雪峰(山並み)そして蔵情(チベット族の人々)。これを五絶(五大要素)というそうです。特に湖の水の透明度には驚嘆させられますが、これは岩に含まれた鉱物と海草の影響とか。その透明度は生物が住めないほどで、唯一「裸鯉魚」というウロコのない魚だけが一部の湖に生息しています。ちなみに九寨溝の「寨」は村のこと。溝内にはチベット族の9つの村が点在していることから、この名がついています。
九寨溝地図

■九寨溝ブーム
とにかく中国国内では九寨溝観光ブーム。1日の入溝者が3万人を超えたときもあったということで、自然保護のため現在では1万2千人に制限しているそうです。また溝内を走るバスはすべて天然ガスを利用する専用のものと決められていますし、トイレは「ビニール袋により使用ごとに回収される」特別な仕組みになっています。また、パンダたちが「ゴミはゴミ箱へ!」などの注意事項を訴える看板があちこちにあってかわいいです。ちなみに混雑している観光地では写真を撮るのも順番待ちになりますが、中国人観光客はひとりずつポーズを決めて写真撮影するので、えらい時間がかかる。映画スターじゃあるまいし、おいおい・・・。
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魚にエサをあげないでね

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旅日記●中国四川省・九寨溝&黄龍8
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